NPO法人の会計における資産等の表示について、注意すべきとされていることをご紹介します。
目次
固定資産と消耗品費の相違
固定資産とは?
固定資産とは、販売を目的としない資産で、かつ決算日後1年以内に現金化される予定のない資産のことです。
1年を超える期間において使用する10万円以上の資産を固定資産とみなすのが一般的な目安となっています。
消耗品費とは?
使っていくうちに消耗したり価値がなくなっていく物のことです。
1個又は1組の金額が10万円未満、または使用可能期間が1年未満のものを消耗品とみなすのが一般的な目安となっています。
減価償却の方法
減価償却費は、主に「定率法」及び「定額法」があります。
現物寄付を受けた固定資産等の取得価額
現物寄付を受けた固定資産等については、その取得時における公正な評価額が取得価額になります。
特定資産
特定の目的のための資産を有する場合には、特定資産として独立して表示することが必要です。
具体例としては、
- 寄付者から使途等を指定(制限)されている資産
- 特定非営利活動法人自ら特定資産と指定された資産
などが挙げられます。
リース
リース取引については、事実上売買と同様の状態にあると認められる場合には、売買取引に準じて処理します。
ただし、重要性が乏しい場合には、賃貸借取引に準じて処理することが出来るものとします。
投資有価証券
長期に保有する有価証券のことです。投資有価証券を保有する特定非営利活動法人については、他の会計基準を参照して独立して表示することが望まれます。
チェックポイント
計算書類については以下の点に注意しましょう。
- 前記繰越正味財産と前期末の「正味財産の部」の合計額が一致
- 「正味財産部」の合計額と活動計算書の末尾(次期繰越正味財産額)とが一致
- 「資産合計」と「負債及び正味財産合計」とが一致
- 管理費が事業費を上回っていない